肉じゃがを作ろうと思ったとき、「豚肉がいいの?牛肉がいいの?」「そもそも何肉が正解?」と迷うことはありませんか。
肉じゃがを作る肉は、家のいつもの味や地域の習慣で選ばれてきた料理なので、どれか一つだけが正解というわけではありません。
この記事では、豚・牛・鶏・ひき肉で味がどう変わるのか、地域で違うのはなぜなのかを、整理します。
結論:肉じゃがの肉は豚肉でも牛肉でも正解!味の特徴を比較

肉じゃがは「この肉じゃないとダメ」という料理ではありません。ここでは作る肉によってどんな違いが出やすいのかを比べながら、好みに合う選び方を整理します。
一目で分かる!肉じゃがの肉別比較表(豚・牛・鶏・ひき肉)
肉じゃがは、選ぶ肉で「味の雰囲気」や「食べやすさ」が少し変わります。迷ったときは、まずこの表で自分の好みに近いものを選ぶと決めやすいです。
| 肉の種類 | 味の特徴 | 向いている人・気分 | 作るときのコツ(簡単) |
|---|---|---|---|
| 豚肉 | やさしい甘みで食べやすい | ふだんの定番にしたい/あっさり寄りが好き | 最初に軽く火を当てて香りを出す |
| 牛肉 | コクと香りが出やすく、しっかりした味に感じやすい | ごちそう感がほしい/満足感を上げたい | 最後に入れて、余熱で火を通す |
| 鶏肉 | 軽めにまとまりやすい | さっぱり食べたい/重いのが苦手 | 煮込みすぎない(火を入れすぎない) |
| ひき肉 | うまみが全体になじみやすい | 時短したい/冷蔵庫の材料で作りたい | 食べごたえがほしければ量や具の大きさで調整 |
あっさりした甘みが好きなら「豚肉」
豚肉の肉じゃがは、全体がやさしい味になりやすいです。
食べやすい仕上がりになりやすいのと、油が重く感じにくいので、ふだんのごはんに合わせやすく、「家庭の肉じゃが」らしい雰囲気になりやすいのもポイントです。
さっぱりした後味が好きなときや、毎日の定番として作りたいときに向いています。
コクと旨味を楽しみたいなら「牛肉」
牛肉の肉じゃがは、香りとコクが出やすいです。
同じ味付けでも少ししっかりした味に感じやすいので、少ない量でも満足しやすく、「今日はちょっと特別感がほしい」という日に選ばれやすい肉でもあります。
煮すぎると固く感じることがあるので、仕上げのタイミングで入れるなど、火の入れ方を少しだけ意識すると食べやすくまとまりやすいです。
軽めに食べたいなら「鶏肉」
鶏肉の肉じゃがは、豚や牛よりも軽い感じに仕上がりやすいので、あっさり食べたい日に向きます。
味付けは同じでも重たくなりにくいので、暑い時期や「今日はさっぱりがいいな」というときにも作りやすいです。
鶏肉は火を入れすぎるとパサつくことがあるので、煮込みすぎないようにすると、食感がきれいに残りやすくなります。
「ひき肉」でも美味しい(時短・手軽)
ひき肉で作る肉じゃがも、きちんと肉じゃがらしさが出ます。
ひき肉は肉の塊が小さい分、肉のうまみが全体になじみやすく、短い時間でも味がまとまりやすいのが良さです。
忙しい日や、冷蔵庫にひき肉しかない日でも作りやすいので、手軽な選択肢になります。食べごたえを出したいときは、ひき肉の量を少し増やしたり、具材を大きめに切るなどでバランスを取りやすくなります。
地域によって肉じゃがに使う肉が違う食文化の背景

こちらでは、地域差として話題になりやすい「牛肉派/豚肉派」が、なぜ生まれたのかを背景から見ていきます。
東日本=豚肉、西日本=牛肉が多い理由
昔から、その土地で手に入りやすい肉が、家庭料理に使われやすくなります。牛が身近な地域では牛肉が自然に選ばれ、豚が手に入りやすい地域では豚肉が定番になりやすい、という流れです。
また、肉は「買いやすさ(お店に並ぶか)」と「値段」が、家庭の定番を決める大きなポイントになるので、同じ肉じゃがでも地域でどの肉が多く使われるか分かれやすいのだと思うと納得しやすいです。

ただ、今は流通が広くなっているので、地域の傾向はありつつも、家庭ごとに違うのが自然です。
明治以降の食肉文化の広がりが影響した
肉を食べる習慣は、時代とともに少しずつ広がっていきましたが、その広がり方が地域で違うと、「家でよく使う肉」も変わりやすくなります。
いったん家庭の定番になると、子どものころから慣れた味として受け継がれやすいので、「うちの肉じゃが=この肉」という形が残りやすいです。
つまり、地域差は「味の好みの違い」というより、「長い間のいつもの買い方やいつもの作り方の積み重ね」と考えると分かりやすいです。
引っ越したときに肉じゃがの肉が違って驚くのも、こうした背景があるからかもしれません。
肉じゃがの由来は「海軍の甘煮」説など諸説ある
肉じゃがの始まりについては、いくつかの言い伝えがあり、「これが唯一の正解」と決めにくい部分があります。
よく知られているのは、海軍で食べられていた甘い煮物がもとになった、という話です。
由来が一つに決まらないと言われるのも、各地の家庭で形を変えながら広がった料理だからかもしれません。そう考えると、肉の違いが残っているのも自然に感じられます。
地域でこんなに違う!データで見る「肉じゃがの境界線」
ここでは「東は豚、西は牛」という話を、雰囲気だけでなく傾向として捉えます。興味深いのは、境界線がくっきり一本ではなく、少しずつ変わることです。
| エリア | 牛肉派 | 豚肉派 | ひとこと |
|---|---|---|---|
| 全国 | 58% | 42% | 全国では牛肉がやや多め |
| 北海道・東北 | 14.0% | 86.0% | 豚肉が多い |
| 関東 | 42.9% | 57.1% | 豚がやや優勢(でも牛も多い) |
| 中部 | 47.1% | 52.9% | 混在しやすい(差が小さい) |
| 近畿 | 93.4% | 6.6% | 牛肉が主流 |
| 中国 | 88.5% | 11.5% | 牛肉が多い |
| 四国 | 90.9% | 9.1% | 牛肉が多い |
| 九州・沖縄 | 81.1% | 18.9% | 牛肉が多い |
傾向:東日本は豚肉派、西日本は牛肉派
全体の傾向として、東日本では豚肉が選ばれやすく、西日本では牛肉が選ばれやすいと言われますが、これは「その地域は全員こう」という意味ではなく、「割合として多いことが多い」くらいのイメージです。
たとえば、同じ地域でも家庭によっては牛肉だったり、豚肉だったりしますし、親の出身地で変わることもあります。
また、スーパーの特売や家計の都合で、日によって肉を変える家庭も多いはずです。
だからこそ、データは「傾向を知るための目安」として見るのがちょうどいいです。
中部は混在しやすい(県や家庭で分かれる)
東と西の真ん中あたりの中部地方は、豚肉と牛肉がどちらも使われやすい混ざりやすい地域になりやすいです。
そのため、「同じ県でも家庭で違う」「隣の県に行くと雰囲気が変わる」ということも起こりやすいです。
こういう場所では、肉じゃがの肉が一つに決まっていないぶん、家庭の好みがよりはっきり出やすいとも言えます。
「その家の肉じゃががその家の正解」と考えるのが自然です。
地域の傾向を知っておくと、友達の家で食べたときの違いも楽しく感じられます。
肉じゃがを作るための肉選びと調理のコツ

肉じゃがをおいしくするコツは、むずかしい技よりも「肉の選び方」と「火の入れ方」を少し意識することです。ここだけ押さえると、味がまとまりやすくなります。
肉じゃがにおすすめの肉の部位と厚さ
豚肉
豚肉なら、ほどよく脂があるタイプはコクが出やすく、赤身が多いタイプは軽めに仕上がりやすいです。
牛肉
牛肉は、香りが出やすいぶん、少量でも存在感が出やすいので、普段より少し量を控えても満足しやすいことがあります。
鶏肉
鶏肉は、ももはほどよくジューシー、むねはすっきりした仕上がりになりやすいです。
厚さは、薄すぎると煮ているうちに小さく感じやすいので、「食べたときに肉を感じたい」なら、薄すぎないものが合いやすいです。逆に、時短で手軽にしたいときは、火が通りやすい薄めの肉が助けになります。
肉じゃがを牛肉で作る時の調理のコツ
牛肉は、長く煮るほど固く感じやすいことがあるので、最初に軽く炒めて肉の脂を出して取り出し、他の具材を入れて味つけをした後、全体になじんできたタイミングで牛肉を戻して、最後は余熱でやさしく火を通すと、食感がきれいにまとまりやすいです。
「いつもの味付けなのに、牛肉が固いかも」と感じるときは、入れるタイミングと、牛肉を入れてからは強く煮立てすぎず、静かに仕上げるイメージです。
手間というより順番の工夫なので、気軽に試しやすいポイントです。
肉じゃがを豚肉で作る時の調理のコツ
豚肉は、最初に軽く火を当てて香りを出してから煮ると、全体の味がはっきりまとまりやすくなります。
「豚の肉じゃがって、なんだかあっさりしすぎたかも」というときに、香りを出す意識が役立つことがあります。
煮ている間に出る泡を軽く取ってあげると、味がすっきりしやすく、やさしい仕上がりになりやすいです。
肉じゃがを鶏肉で作る時の調理のコツ
鶏肉は、煮込みすぎると食感がかたく感じたり、パサついたりしやすいので、「火を入れすぎない」ことがいちばんのコツです。
作り方の流れはシンプルで、先に鶏肉の表面だけさっと焼いて、具材を煮て味がなじんできたところで、鶏肉を戻して仕上げるやり方です。こうすると、鶏肉に火が入りすぎにくく、軽い食べやすさも残りやすくなります。
もし鶏むね肉を使うときは、切り方を少しだけ薄めにするか、気持ち小さめに切ると、食べたときにかたく感じにくくなります。「今日はさっぱりにしたい」という日に、取り入れやすい作り方です。
余った肉じゃがの保存・アレンジ術

肉じゃがは、置いておくと味がなじんでおいしく感じやすい料理です。
保存するときは、できるだけ早めに冷まして、食べる分だけ温め直すと、風味が落ちにくくなります。
うどんにのせて肉うどん風にしたり、オムレツやコロッケの具に使ったりと、アレンジしやすいのも肉じゃがのよさです。

肉じゃがコロッケは本当においしいのでおすすめです!我が家では、肉じゃがコロッケのために肉じゃがを作ったりもします。
肉じゃがの肉はどれにする?のQ&A(FAQ)

最後に、肉じゃがを作る肉について迷いやすいポイントを短くまとめます。
Q. 牛肉と豚肉を混ぜてもいい?
混ぜても大丈夫です。豚のやさしさと牛のコクが合わさって、バランスのいい味になりやすいです。
迷ったら「少しだけ牛を足す」くらいから試すと、好みが見つけやすいです。
Q. 関西で豚肉/関東で牛肉は変じゃない?
ぜんぜん変ではありません。地域は傾向なので、家庭の好みで選んでOKです。
むしろ「うちはこの味が好き」で決められるのが、肉じゃがのいいところです。
Q. 鶏肉やひき肉でも肉じゃが感は出る?
出ます。味付けと具の組み合わせが肉じゃがらしさを作るので、肉が変わってもまとまりやすいです。
食べごたえがほしいときは、肉の量や切り方を少し意識すると満足しやすいです。
Q. 作り置きしやすい肉はどれ?
豚肉は味がなじみやすく、作り置きでも食べやすいことが多いです。
牛肉は火の入れすぎにだけ気をつけると、食感がきれいに残りやすいです。
まとめ:肉じゃがに使う肉はどれも正解!家庭と地域が育てる日本の味
肉じゃがの肉は、豚肉でも牛肉でも正解です。
あっさり甘めなら豚肉、コクと香りを楽しみたいなら牛肉、軽めにしたいなら鶏肉、手軽にしたいならひき肉、という選び方ができるので作りやすさにもつながります。
「東は豚、西は牛」と言われるのは、昔の買いやすさや家庭の定番が積み重なってきた結果で、今は家庭ごとに違って当たり前です。地域の傾向はあくまで目安として知っておくと、違いを楽しみやすくなります。
どの肉で作っても違いがあるので、その日によって変えてみるのもいいですね。
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