片栗粉は排水に流さず、“固めて可燃ごみ”が基本です。
この記事では「粉のまま」「水溶き片栗粉」「あんかけ(具入り)」の3ケースそれぞれについて、少量〜大量の量別手順でわかる片栗粉の捨て方を解説します。
いざという時の対処と再利用のヒントまで、今日からそのまま実践できる処分・廃棄の手順を丁寧にまとめました。
先に結論:最短で安全に捨てる基本ルール

まずは熱い状態を冷ましてから、量を見極めて小分けにし、紙や猫砂などの吸水材に吸わせて二重袋でしっかり密封し、可燃ごみに出すのが基本です。
- 排水に流さない
- 油と混ぜない
- 一度に大量に処理しない
上記の三原則を守ると、詰まりやにおい、破袋などのトラブルを避けられます。
迷ったら「冷ます→分ける→吸わせる→二重袋」の順番に戻れば大きく外しません。
量・容器別の早見表(迷ったらここ)
まずは量と入っている容器を確認し、下の早見表からご自身の場合に合う方法を選んでください。細かな手順はリンク先の見出し(本文中)で詳しく確認できます。
| ケース | おすすめの捨て方(要点) | 詳しい手順 |
|---|---|---|
| 乾いた片栗粉(少量) | 封筒や小袋に入れて密封→可燃ごみ | 少量:封筒や小袋に入れて密封→可燃ごみ |
| 乾いた片栗粉(中〜大量) | 牛乳パック法で飛散防止→二重袋→可燃ごみ | 中〜大量:牛乳パック法で漏れ・飛散を防ぐ |
| 水溶き片栗粉(少量〜200ml) | 紙に吸わせて二重袋→可燃ごみ | 少量(〜200ml):紙類に吸わせて二重袋→可燃ごみ |
| 水溶き片栗粉(中量〜600ml) | 新聞紙+猫砂で吸着→二重袋→可燃ごみ | 中量(〜600ml):新聞紙+猫砂で吸着→包んで二重袋→可燃ごみ |
| 水溶き片栗粉(大量・鍋いっぱい) | 小分けして複数回に分散処理 | 大量(鍋いっぱい):具を分ける→中量以下に小分け→上記手順を複数回 |
| あんかけ(具入り) | 具とあんを分け、あんは量別手順へ | 具とあんの分離→量別の手順に当てはめる |
| におい・漏れ対策 | 十分に冷却/凍結+二重袋 | におい・漏れ対策:冷却・凍結・二重袋 |
乾いた片栗粉の捨て方(粉のまま)

粉は舞いやすく、吸い込むとむせることがあるので、できるだけ飛散を抑え、静かに集めて密封し、可燃ごみに出します。
床や台にこぼれた場合は、最初から濡れ布で拭かず、乾いた状態で集めるのがコツです。
少量:封筒や小袋に入れて密封→可燃ごみ
プラスチックカードやベラ(スクレーパー)で粉をやさしく集め、キッチンペーパーで包み、封筒や小さめの袋へ入れます。
袋の空気を丁寧に抜き、テープで口をしっかり閉じ、さらにもう一枚の袋で二重化。最後に周囲を乾拭き→洗剤拭き→水拭きの順で仕上げると、粉じんやザラつきが残りにくいです。

風が当たる場所では作業せず、動きをゆっくりにするだけでも飛散が抑えられます。
中〜大量:牛乳パック法で漏れ・飛散を防ぐ
空の紙パックの口を大きく開き、漏斗(じょうろ)のようにして粉を少しずつ入れます。
必要なら新聞紙を少し入れて粉を安定させ、口はガムテープで十字にしっかり留めます。外側をレジ袋で包んで二重にすると、運ぶときのこぼれや破れを防ぎやすくなります。
作業は風の少ない室内で、粉を押しつけて潰さないよう静かに進めるとやりやすいです。こぼれた分は乾拭きで集め、最後に水拭きで仕上げると粉残りやぬめりを防げます。
NGと注意:排水に流さない・風で飛ばさない・火気に近づけない
粉を水で流すとダマになり、配管の曲がりや継ぎ目に付着して後々の詰まりにつながります。扇風機やエアコンの風が当たる場所では作業せず、静かに集めて密封するのが基本。
ガス台付近では粉が舞い上がってむせることがあるため、火気から離して作業しましょう。
水溶き片栗粉の捨て方(少量・中量・大量)

水で薄めて流すと、かえって詰まりの原因になります。配管内で温度が下がるととろみが戻り、油汚れなどと結びついて固まりやすくなるためです。
いったん冷ましてから紙や猫砂に吸わせ、二重袋で密封して可燃ごみに出す方法だと、配管トラブルを防ぎやすくなります。
少量(〜200ml):紙類に吸わせて二重袋→可燃ごみ
重ねたキッチンペーパーに冷めた水溶き片栗粉を少しずつのせ、十分に吸わせてから紙を小さく畳みます。
畳んだ紙は内袋へ入れて空気を抜き、固結び→外袋で二重化。袋の結び目は折り返して内側へ収めると、運ぶときの引っかかりや破れを防げます。
※後片づけは「共通の仕上げ手順」をご確認ください。
中量(〜600ml):新聞紙+猫砂で吸着→包んで二重袋→可燃ごみ
トレイに新聞紙を敷き、冷ました液を薄く広げて表面積を増やします。紙や鉱物系の猫砂を均一に振り、ヘラで切るように混ぜると短時間でまとまります。
新聞紙で包んで内袋へ移し、空気を抜いて固結び。さらに外袋で二重化し、においが気になる季節は処理直前まで冷蔵庫で冷やしておくと扱いやすくなります。

処理中にこぼれたら、乾拭き→洗剤→水拭きの順でこまめに対処しましょう。
大量(鍋いっぱい):具を分ける→中量以下に小分け→上記手順を複数回
最初に具材をこし器で取り出して水気を切り、具は可燃ごみへ。残った液は常温まで冷ましてから保存容器や袋で中量以下に小分けします。
それぞれは「新聞紙+猫砂」またはキッチンペーパーに吸わせ、内袋→外袋の順にしっかり密封します。収集日や袋に入れられる重さに合わせて日を分けて出すと、破袋・におい・漏れの発生を抑えられます。

手間はかかりますが段階的に進めるのが、結局は最短です。
水溶き片栗粉で作ったあんかけの捨て方(具入り)

具が入っている場合は、先に具とあんを分けると後の作業がスムーズになります。具は水気をよく切って可燃ごみに、あんは少量・中量・大量のどれに当てはまるかを確認し、該当する手順で処理します。
具とあんの分離→量別の手順に当てはめる
こし器やスプーンで具をすくい、見えている汁気をよく切ってから可燃ごみに出します。鍋や器に残ったあんは、少量・中量・大量のどれに当てはまるかを確認し、上の手順に沿って処理します。
鍋や器のぬめりは、まず紙で拭き取って固形分を先にごみに回し、そのあと中性洗剤で洗って水ですすぐと、配管への負担を減らせて後片づけも短時間で済みます。
※後片づけは「共通の仕上げ手順」をご確認ください。
におい・漏れ対策:冷却・凍結・二重袋
熱いまま袋に入れると蒸気で膨張して漏れや破袋の原因になります。薄く広げて手早く冷ます、またはフリーザーバッグで板状に凍らせてから割り、内袋→外袋の順に密封すると、膨張や結露を抑えられます。
においが気になる夏場や収集日まで間があるときは、密封後に一時的に冷凍保管し、収集日に合わせて廃棄すると、臭気の拡散や液漏れのリスクを減らせます。
捨てる前の準備とコツ(失敗しない三原則)
冷ます・薄めない・分けるの三原則を守るだけで、詰まりや悪臭などの多くのトラブルは予防できます。準備は数分で十分なので、ひと手間を惜しまないことが結果的に早道になります。
十分に冷ます:やけどと固着を防ぐ
鍋底を氷水に当てる、浅いトレイに薄く広げるなど、扱いやすい温度まで下げてから作業します。熱い状態だと紙が破れたり袋の中で結露してにおいが出やすくなります。
常温に近いほど吸水材が均一に吸収し、密封後の結露や膨張が少なく、漏れのリスクを下げられます。
薄めない:水で伸ばすと配管で固まりやすい
水で薄めると一見流れやすそうですが、配管内で温度が下がるととろみが戻り、油汚れと絡んで固着しやすくなります。
少量でも流さず、固めてから密封して可燃ごみに出す方法だと、詰まりや異臭などのトラブルも後片づけの手間も抑えられます。
袋は二重:漏れ・におい対策に有効
吸わせた紙や固形は内袋に入れ、空気をしっかり抜いて固結びします。さらに外袋で二重化すると、持ち運び中の破れやにおい漏れを大きく抑えられます。
外袋は厚手を選び、結び目を内側へ折り込むと、ほかのごみとの擦れや引っかかりによる破損を防げます。
袋の選び方(内袋・外袋の簡易ガイド)
- 内袋(最初に中身を入れる袋):キッチン用ポリ袋/生ごみ用ポリ袋/チャック付きフリーザーバッグ。厚さ0.01〜0.015mm目安。
サイズ目安:〜200mlは2〜3L、〜600mlは5〜10L。冷蔵・冷凍する場合はチャック袋が便利。 - 外袋(二重化して被せる袋):厚手のポリごみ袋や防臭多層袋。厚さ0.02mm以上推奨。
サイズ目安:少量〜中量は10〜20L、複数の小分けをまとめる場合は20〜45L。空気を抜いて固結びし、結び目は内側へ折り込むと擦れ・引っかかりによる破損を抑えられる。 - 避けたい袋:紙袋(湿りで破れやすい)、極薄ポリ袋(ピンホール・裂けの原因)、水分に弱い生分解性袋(用途表示を要確認)。
- 量別のざっくり目安:〜200ml=内袋S〜M+外袋10L/〜600ml=内袋M〜L+外袋20L/1L以上(小分け複数)=各小分けを内袋M〜L→外袋20〜45Lにまとめる。
- 注意:最終的な分別・出し方は各自治体のルールを優先。
共通の仕上げ手順(すべての方法に共通)
どの方法で処理した場合でも、最後は下の手順で後片づけを整えると、洗剤分やデンプンの膜が残りにくく、滑りやにおいの発生を抑えられます。
- 作業した台やテーブル(必要があれば床も)を乾拭きで大きな汚れを取る
- 中性洗剤で拭く(油膜やぬめりを落とす)
- 水拭きで仕上げる(洗剤分と粉残りを除く)
道具とコストの選び方(代用品でOK)
市販の廃棄向けグッズ(吸水シート・凝固剤・防臭袋など)がなくても、新聞紙・キッチンペーパー・猫砂・牛乳パックなど手元にあるもので十分に対応できます。費用・手間・ごみ量のバランスを見て、続けやすい方法を選びましょう。
吸水材の比較(新聞紙・キッチンペーパー・猫砂)

新聞紙は低コストで広く敷けるため使い道が多く、キッチンペーパーは少量をさっと片づけたいときに最適ですし、猫砂は吸水力が高く固まりやすいので、中量以上の処理に向き、におい対策にも役立ちます。
季節やにおいの感じやすさ、保管スペースに合わせて組み合わせると、無駄が少なく手早く進められます。
容器と封緘(牛乳パック・チャック袋・テープ)

漏れ対策を優先するなら、牛乳パックに入れて口をガムテープで十字にしっかり封じる方法が扱いやすく、にじみや破袋を抑えられます。
チャック袋を使うときは中身を薄く平らにして空気を抜き、外袋で二重にしてから廃棄します。
テープは紙にもプラにも貼れる布粘着タイプを選ぶと、多少湿っていても剝がれにくく固定力が保てます。
コスト・ごみ量の目安
猫砂
猫砂は吸収力が高いぶん単価はやや高めですが、一度に処理できる量が増え、結果として処理回数を減らせる場合があります。
新聞紙
新聞紙は入手しやすく最も安価。冷凍は電気代がかかるものの、夏場のにおいを大きく抑えられ、保管中の漏れ対策にも有効です。
袋は必要最小限のサイズを選び、空気をしっかり抜いて圧縮すると、ごみの体積を抑えられます。
NGと注意(共通)
詰まり・悪臭・修理費につながる行為は避け、迷ったら必ず安全側の選択をしてください。最終的な分別や出し方は、お住まいの自治体のルールを優先しましょう。
なぜ流すと詰まるのか(デンプンの糊化)
片栗粉の主成分であるデンプンは、加熱で糊化して粘度が高まり、冷えると配管の内側に付着・固化しやすくなります。さらに台所の油汚れと混ざると強くこびりつき、家庭用洗剤では落ちにくくなります。
薄めて流すという発想は逆効果になりやすいので、固めて密封→可燃ごみの流れを守るのが結局いちばん安全です。
共通NGまとめ(流さない・大量NG・熱いままNG・油と混ぜない)
- 排水口やトイレに流さない
- 一度に大量を処理しない
- 熱いまま扱わない
- 油と混ぜない
の四点は必ず守ってください。
いずれも配管の固着や悪臭、袋破れの原因になりやすいものです。判断に迷ったら、上の量別手順に沿って小分け→吸わせる→二重袋という基本に戻れば、失敗を避けやすくなります。
ディスポーザーと自治体ルールを確認
ディスポーザーは機種や運用ルールによって不可の場合があります。取扱説明書と自治体の分別ガイドを事前に確認し、それに従ってください。
集合住宅では管理規約も合わせて確認すると、思わぬトラブルを避けられます。
トラブル時の対処(詰まった・こぼした・におい)
すぐにできる応急処置だけをまとめました。改善しない場合は自己対応を続けず、早めに専門業者へ相談してください。
排水口が詰まったときの応急処置
家電やディスポーザーの電源を切る→見える固形を紙で回収し密封→シンク周りを中性洗剤で一度洗う→ぬるま湯をコップ1杯ずつ流して様子を見る。流れが改善しない・においが強い・水位が下がらない状態が続くなら専門業者へ。
作業した台やテーブル(必要があれば床も)をこぼしたときの片づけ
乾拭きで回収→紙や猫砂で吸着→内袋→外袋で二重化。仕上げに中性洗剤で拭き→水拭きで洗剤分と粉残りを除く。
においが残るときの対策
袋の空気をしっかり抜いて固結び→結び目は内側へ折り込む→換気→重曹やアルコールで仕上げ拭き。収集日まで間がある場合は、密封後に一時的に冷凍保管。
専門業者に相談する目安
詰まりや逆流が解消しない/においが強いまま/排水口付近から異音が続く/流すと床面まで水があふれる、など。
予防とチェックリスト(捨てずに済むコツ)

作りすぎを防ぎ、毎回同じ順番で片づける習慣をつけると、処理の手間とごみ量がぐっと減ります。下のコツを目安にすれば、失敗が少なくなります。
粉の保存:湿気とダマ防止
片栗粉は密閉容器に乾燥剤と一緒に入れ、湿気の少ない場所で保管します。開封日をラベルに書いて古い順に使うと品質のばらつきを避けられます。
固まりや粉だまりが増えたと感じたら、早めに使い切るのがおすすめです。
水溶きの作り方:ダマにしない基本
先に水に粉を入れてよく混ぜ、必要量は少なめから少しずつ追加するのが失敗しにくい方法です。
とろみを加えるときは弱火でかき混ぜながら加え、様子を見て微調整してください。一度に多量を入れるとダマになりやすいので避けます。
とろみ調整:固すぎ・緩すぎのリカバリー
固すぎるときはだしや水で少しずつのばし、緩すぎるときは一度冷やしてから再加熱すると扱いやすくなります。焦げつきそうなら鍋底を離して予熱で調整すると失敗を防げます。
よくある質問(FAQ)

迷いやすいポイントだけを短くまとめました。自分の状況に近い質問を選べば、すぐに安全な判断ができます。
Q.少量なら流しても大丈夫?
少量でも配管内で温度が下がると粘度が戻り固着しやすいためおすすめしません。冷ます→紙や猫砂に吸わせる→二重袋→可燃ごみ、が安全です。
Q.ディスポーザーなら流していい?
機種や自治体ルールで不可の場合があります。基本は不可と考え、取扱説明書とお住まいの分別ガイドを確認してください。不明な場合は固めて可燃ごみへ。
Q.猫砂はどのタイプが向いている?
鉱物系・紙系どちらでも使えます。中量以上は固まりやすい猫砂が扱いやすく、少量ならキッチンペーパーでも十分です。においが気になる季節は猫砂+新聞紙の併用が便利です。
Q.牛乳パックで捨てても良い?
使い方次第です。きれいな紙パックは資源回収が原則なので資源へ出してください。処理容器として使うのは、すでに汚れてリサイクルに回せない紙パックに限ります。
中身を冷ましてから新聞紙や猫砂で吸着→口をガムテープで十字に封じ→外袋で二重にして、可燃ごみに出せます。なお、内側が銀色の紙パックなどは資源対象外の自治体が多く、分別の扱いは地域で異なります。最終的な出し方はお住まいのルールを優先してください。
※ 牛乳パックを使いたくない場合は、厚手のポリ袋+新聞紙や不要な紙箱を処理容器にして、同じ手順で二重化→可燃ごみでも対応できます。
コーンスターチやくず粉も同じ捨て方でいい?
はい、いずれもデンプンが主成分で配管内で固着しやすいため、流さず「固めて密封→可燃ごみ」の手順が基本です。
まとめ:自分の状態に合わせて「固めて密封→可燃ごみ」
片栗粉の捨て方は、どの状態でも「冷ます→分ける→吸わせる→二重袋→可燃ごみ」が基本です。
粉は飛散させず密封、水溶き片栗粉は紙や猫砂・新聞紙で吸着、あんかけは具を分けて量別手順で段階的に処理。共通のNG行為は「排水に流さない・油と混ぜない・一度に大量に捨てない」。
においが気になる時は冷却/凍結と二重袋で対策し、ディスポーザーの可否や自治体の分別ルールは必ず確認しましょう。
流れが悪い・臭いが続くなど異常があれば自己対応を続けず専門業者へ。
迷ったら“固めて密封して可燃ごみ”に戻れば、安全で失敗しにくい片栗粉の処分ができます。