「公園の記号=木のマーク」と思いがちですが、公園には全国共通の“専用アイコン”は基本的にありません。
理由は、街区公園から国立公園まで形も広さも役割も幅が大きく、ひとつの記号では本当の姿が伝わりにくいからです。
本記事では、公園が地図でどのように表されるのか(面の色・名前・区切り線)、なぜ記号がないのか、木のマークの正体、紙の地図と地図アプリでの見え方の違いまで、やさしく整理して解説します。
結論:公園は記号ではなく「面+名前+区切り線」で読む
最初に結論です。
公園は、ひとつの小さなマークで示すよりも、塗られた色の“面”、公園の“名前”、そして範囲を示す“区切り線”の三つを組み合わせて読むのが基本です。
ここを理解しておくと、紙地図でも地図アプリでも迷いません。
なぜ公園には専用マークがないの?
公園と一口に言っても、街角の小さな広場から大きな運動公園、史跡を含む文化的な公園、国立・国定公園のような広大な区域まで、姿も役割もさまざまです。
点で置ける小さな施設なら共通アイコンが役立ちますが、広がりのある場所は形や大きさが一定ではありません。
ひとつの絵記号に押し込めるより、範囲そのものを色と線で見せたほうが、初めて見る人にも直感的に伝わります。
色・名前・区切り線で伝えるほうが分かりやすい
色は「ここは公園の土地です」と面で知らせ、区切り線は「どこからどこまでが公園か」を示し、名前は「何という公園か」を教えてくれます。
三つが揃うことで、位置・広さ・呼び名が一度に分かり、遊具のある広場なのか、芝生の多い緑地なのか、自然保護を主目的にした区域なのかも想像しやすくなります。
小さなアイコンだけでは、こうした情報量を一度に届けるのが難しいのです。
拡大して見る地図と広い範囲の地図で表し方が変わる
近所を詳しく見る地図では園路や池、広場の形まで描けますが、広い範囲を一望する地図では細かい要素を省いて面と名前だけにすることがあります。縮尺が変わると表現も変わるため、固定の小さな記号だと伝えられる情報がかえって減ってしまいます。状況に合わせて表し方を調整できる“面+名前+区切り線”のほうが、どの縮尺でも分かりやすさを保てます。
地図記号の基本

ここでは、そもそも地図記号とは何かを短く整理します。基本を知ると、公園がアイコンではなく面で示される理由が腑に落ちます。
地図記号とは?
地図記号は、誰が見ても同じ意味として受け取れるように決められた“しるし”です。小さな絵や形で施設や場所の種類を素早く伝え、地図を短時間で読み解けるよう助けます。見る人の経験に頼らずに済むので、初めての土地でも迷いにくくなります。
どんな施設に記号がある?
学校、役所、警察署、郵便局、神社・寺、灯台、鉄道駅など、場所を点で示しても意味が伝わる施設に記号が用意されています。これらは敷地の広さよりも「ここにある」という位置情報が大切なので、地図上の小さな記号が便利に働きます。
記号になりにくい場所(広がっている場所は“面”で表す)
田や畑、森林、湖、団地、公園のように広がりが大きく形もさまざまな場所は、ひとつの点記号には向きません。面の色や模様、区切り線と名前で“範囲そのもの”を表したほうが、実際の様子に近く、読み間違いも起きにくいからです。
公園に地図記号がない理由

ここからは、公園をアイコンにしない理由を具体的に見ていきます。日常でよく見る例と合わせてイメージしやすく解説します。
公園の種類が多い
ブランコや砂場のある街区公園、広いグラウンドを備えた運動公園、庭園や植物園を含む公園、山や海岸線を含む国立公園など、公園の姿は本当に多様です。
「ひと目で公園と分かる」絵を作っても、どの公園にも当てはまるとは限りません。ひとつのアイコンに頼るより、面と名前で実態に合わせて表すほうが確実です。
国土地理院の考え方
公的な地図では、公園を専用の小さな記号で置くのではなく、塗り(色)と区切り線、そして名称を表示して、公園という“区域そのもの”を示すのが基本です。
これなら広い公園も細長い緑道も、形の違いまで見分けられます。見る人が知りたい「どこからどこまでが公園か」に直結した表し方です。
地図の種類や見え方の差で統一マークが合わない
地形図、観光地図、住宅地図、案内図、地図アプリなど、用途によって表現のルールや優先順位が違います。
ある地図では園内の細かい設備まで描き、別の地図では名前だけを残すこともあります。どんな地図でも同じように見える単一のアイコンは、かえって誤解の元になるため、採用されにくいのです。
「公園の記号」と思われがちなマークの正体
ここでは、つい公園の印と勘違いしやすいマークを整理します。見分け方が分かると、テストや実務でのミスがぐっと減ります。
木のマークは“樹木・樹林”の記号

木が描かれた記号は、公園そのものではなく「樹木がある場所」「樹林帯」を示す印です。寺社の境内の林や、道路沿いの並木、保護樹林などにも同じマークが使われます。
公園の中に木が多ければ記号が並ぶことはありますが、それは“木がある”という情報であって“ここが公園です”という意味ではありません。
まぎらわしい例:運動場・植物園・社寺の樹林・遊園地など
球技場や陸上競技場は運動施設として別のマークや表現を使う場合があります。植物園や動物園、遊園地のように入園施設としての性格が強い場所も、専用の表し方が用意されることがあります。
また、神社や寺の広い樹林は宗教施設の一部として示され、公園とは別ものです。マークだけを見て早合点せず、名前と区切り線で確認するのが確実です.
公園は地図でどう表される?読み取りのコツ
おなじ「公園」でも地図の種類や縮尺で見え方が変わります。ここでは読み取りのコツを具体的にお伝えします。
色(塗り)、名前、区切り線をセットで確認する
まず、公園の範囲が塗られているか、色が変わっているかを見ます。次に、公園名のラベルが置かれているか、範囲を囲う線が引かれているかを確認します。三つがそろえば、場所・広さ・呼び名が一度に分かり、標識が少ない初訪問の公園でも迷いにくくなります。
小さな公園と大きな公園で見え方が変わる
住宅街の小さな公園は、狭い範囲に名前のラベルが重なるため、塗りや区切り線だけで示されることがあります。反対に、大きな公園は池や森、広場、園路、運動施設など内部の要素まで描かれて、ひとつの“街”のように見えることも。どちらも正解で、縮尺に合わせて見やすくなるよう調整されているだけです。
紙の地図とスマホの地図で表示が違うことがある
地図アプリは、拡大すると詳しい情報が次々に現れ、縮小すると情報を減らして見やすくします。紙の地図は情報量が固定ですが、凡例を見れば意味が分かります。アプリにある木やベンチのアイコンは、そのサービス独自の“目印”で、いわゆる公的な地図記号とは別物です。混同しないようにしましょう。
凡例(記号の説明)の見方と注意点
地図の読み方に迷ったら、まず凡例(この地図では何をどんな印で表すかの説明)を見ましょう。答えはだいたいそこにあります。
まず凡例を見る:その地図が何色で公園を示すか
公園の面をどんな色で塗り、どんな線で囲むかは、地図の種類や出版社で違うことがあります。凡例にはその地図のルールがまとまっているので、ここを確認してから本体を見るだけで理解が早くなります。
緑色=公園とは限らない(樹林や土地利用の色に注意)
緑色は“自然が多い場所”を広く表すために使われやすく、公園以外の樹林や農地、保護区域などにも使われます。色だけで決めつけず、名前や区切り線と合わせて判断しましょう。
- 色は“雰囲気の手がかり”
- 確定は“名前と線”
と覚えておくと安心です。
名前・境界・色の“三点チェック”で迷わない
- 名前があるか
- 区切り線がどこを囲うか
- 面がどう塗られているか
この三つを順に確認します。どれか一つが欠けていても、残りで補えます。地図アプリでも紙地図でも通用する、失敗しにくい読み方です。
よくある質問(FAQ)

公園表示で戸惑いやすいポイントを、短く要点だけ押さえて答えます。詳しく知りたい場合は、本文の該当章に戻ると理解が深まります。
学校のテストで「木=公園」は正解?(基本は不正解)
木のマークは「樹木・樹林」を意味します。公園の専用記号ではありません。テストでは凡例にしたがって答えるのが原則なので、「木=公園」と書くと誤りになる可能性が高いです。必ず名前や区切り線も確認しましょう。
国立公園など“○○公園”に専用の記号はある?
専用の小さなアイコンを置くのではなく、区域の境界と名称で示すのが基本です。広い範囲を対象にするため、面としての表現が向いています。地図の種類によっては、施設の出入口やビジターセンターなどに別の目印が付くことはあります。
スマホの地図の木アイコンは公園の記号なの?
アプリごとの“目印(POIアイコン)”で、公的な地図記号とは別の考え方です。公園を探しやすくするために木アイコンを使うサービスもありますが、凡例やラベルを見て確認するのが確実です。サービスが違えばアイコンの意味も変わることがあります。
公園なのに緑で塗られていないのはなぜ?
縮尺の都合で塗りを省いて名前だけ載せることがあったり、別の土地利用の色が優先されたりします。全体の見やすさを保つための調整なので、名前や区切り線と合わせて判断してください。拡大すると塗りが現れるアプリもあります。
まとめ:公園は“記号”ではなく読み解くのが正解
公園に専用の記号がないのは、公園の種類と広がりが多様で、固定の小さなマークよりも“面としての表現”のほうが情報を正しく伝えられるからです。
読むときは、面の色で場所の範囲をつかみ、区切り線で境目を確認し、名前で何という公園かを確かめる、この三点が基本になります。
木のマークは公園専用ではなく、樹木や樹林の印であること、地図の縮尺や種類によって表示が簡略化されたり詳しくなったりすることも覚えておくと迷いません。
今日からは“記号探し”ではなく「面・名前・区切り線」を手がかりに、公園の位置は読み解いていきましょう。