お彼岸は、日本の仏教文化の中でも特に大切な行事の一つです。
春と秋、それぞれのお彼岸は、春分の日と秋分の日を中心に行われますが、どのような意味があり、どんな違いがあるのでしょうか。
この記事では、春と秋のお彼岸の違いや、それぞれの行事の特徴、お供え物の違い、マナーについて詳しく解説します。
お彼岸の習慣を正しく理解し、ご先祖様への感謝の気持ちを改めて見つめ直しましょう。
春のお彼岸と秋のお彼岸の違い
春のお彼岸は「春分の日」を中心に、秋のお彼岸は「秋分の日」を中心に設定されます。
どちらも太陽が真東から昇り、真西に沈む日で、昼と夜の長さがほぼ同じになるため、古来よりこの日は自然の調和が取れる日とされ、先祖供養に適した日と考えられてきました。
仏教では、彼岸(悟りの境地)と此岸(現世)の距離が最も近づく日とも言われ、この時期にご先祖様に思いを馳せることが重要とされています。
また、春分の日と秋分の日は国民の祝日にもなっており、広く日本の風習として定着しています。

春の彼岸と秋の彼岸の期間と執り行われる行事
お彼岸の期間は、春分の日・秋分の日を中日とし、その前後3日間を含めた7日間です。
この期間にお墓参りをしたり、仏壇の掃除をしたりするのが一般的ですが、寺院などでは彼岸法要が営まれることが多く、多くの人が足を運びます。
お彼岸の行事は、先祖供養だけでなく、日頃の感謝の気持ちを表す機会としても大切にされています。
春の彼岸と秋の彼岸のお墓参り
春と秋では気候が異なるため、持参する花や服装に違いが出ます。
春は桜や菜の花などの春の花が好まれ、秋は菊やリンドウが一般的です。
また、春は穏やかな気候ですが、秋は涼しくなり始めるため、気温に応じた服装を選ぶことが重要です。
春は淡い色の服装が好まれ、秋は落ち着いた色味のものを選ぶと良いでしょう。
お墓参りの際には、供え物として季節の果物や和菓子などを持参することが一般的であり、それぞれの季節に合った供養の形をとることが望まれます。
また、墓石の掃除や周囲の環境を整えることも大切なマナーの一つです。
お彼岸の基本情報と由来
「彼岸」は仏教用語で「悟りの境地」を指し、極楽浄土を意味します。
春分・秋分の日には仏事を行い、先祖供養をする習慣が定着しました。
また、お彼岸の期間には「六波羅蜜(ろくはらみつ)」という仏教の教えに基づき、布施・持戒・忍辱・精進・禅定・智慧の6つの修行を行うことが推奨されます。
この修行を通じて、煩悩を取り除き、悟りへと近づくと考えられています。こうした考え方は、日本だけでなく仏教の伝統を持つアジア各国にも共通しています。
春のお彼岸の特徴と行い

春のお彼岸は、寒さが和らぎ過ごしやすい季節なので、春ならではの花を供え、家族で先祖供養をするのが一般的です。
また、春は新たな生命が芽吹く季節であることから、「新しい命への感謝」と「故人を偲ぶ」気持ちが強調されます。
この時期に咲く桜や梅をお供えする習慣があり、墓地を訪れる人々の間でも春の訪れを感じる機会となります。
さらに、寺院では特別な法要が行われることが多く、僧侶による説法が営まれることもあります。
秋のお彼岸の特徴と行い

秋のお彼岸は、収穫の時期と重なり、新米や秋の味覚を供えることが多いです。
涼しくなり始める時期なので、お墓参りの際は羽織るものを持参すると良いでしょう。
秋のお彼岸は「収穫への感謝」と「ご先祖様への報恩」の意味合いが強く、農作物を供える風習があります。
特に、新米や栗、柿などの秋の味覚をお供えするのが一般的です。
また、一部の地域では「灯籠流し」などの特別な行事が行われ、ご先祖様の霊を慰める儀式が営まれます。
この時期には、夜の時間が長くなり始めるため、先祖を偲ぶ気持ちがより深まるとされています。
お供え物と食べ物の違い

春のお彼岸に人気のおはぎ
春のお彼岸には、もち米を炊き、あんこで包んだ「おはぎ」をお供えします。
春は気候が穏やかで、花が咲き誇る季節でもあるため、お供え物も明るい色合いのものが好まれます。
おはぎは主に小豆あんで包まれますが、きなこやごまをまぶしたものも人気です。
春のお彼岸では、これらのおはぎと共に、季節の果物や春野菜を使った精進料理を供えます。
秋のお彼岸に定番のぼたもち
秋のお彼岸には「ぼたもち」を供えるのが習慣です。
実は「おはぎ」と「ぼたもち」は同じもので、呼び方が異なるだけです。
秋のぼたもちは小豆の収穫時期と重なるため、収穫されたばかりのもち米や新鮮な小豆を使うことが多く、秋の味覚である栗や柿などを一緒にお供えして、収穫への感謝の気持ちを込める意味もあります。
供え物のマナーと意味
お供え物は、ご先祖様が好んでいたものを供えるのが基本です。
特に、仏教では精進料理が基本とされるため、動物性の食品を避け、お供え物にはお花を一緒に供えると、供養の場がより穏やかなものになります。
地域によっては、おはぎやぼたもち以外に、特定の郷土料理を供える習慣があるため、家族の伝統を大切にしながら供養を行うことが一番ですね。
お彼岸(春・秋)の日程
お彼岸の期間は、春分の日・秋分の日を中日とし、その前後3日間を含めた7日間です。


2025年お彼岸の日程
- 春のお彼岸: 3月17日〜3月23日(中日: 3月20日)
- 秋のお彼岸: 9月19日〜9月25日(中日: 9月22日)
2026年お彼岸の日程
- 春のお彼岸: 3月16日〜3月22日(中日: 3月19日)
- 秋のお彼岸: 9月18日〜9月24日(中日: 9月21日)
2027年お彼岸の日程
- 春のお彼岸: 3月17日〜3月23日(中日: 3月20日)
- 秋のお彼岸: 9月19日〜9月25日(中日: 9月22日)
2028年お彼岸の日程
- 春のお彼岸: 3月16日〜3月22日(中日: 3月19日)
- 秋のお彼岸: 9月18日〜9月24日(中日: 9月21日)
春と秋のお彼岸はいつ?意味や違いをわかりやすく解説! のまとめ
お彼岸は、春分の日と秋分の日を中心に行われる、日本の大切な仏教行事です。
春と秋のお彼岸には、それぞれの季節に合った供え物や習慣がありますが、共通しているのは、ご先祖様を大切に思い、感謝の気持ちを伝えることです。
お墓を掃除し、花を供え、線香を焚いて手を合わせることで、ご先祖様への感謝を形にしましょう。
また、お彼岸は家族が集まる機会でもあるため、日頃なかなか会えない親族との交流を大切にする良い機会にもなります。
また、お寺の法要に参加することで、仏教の教えに触れ、先祖供養の大切さを再認識することができたり、地域によっては特別な行事が行われることもあるので、それぞれの伝統を知り、大切に受け継いでいくことも重要です。
春にはおはぎ、秋にはぼたもちをお供えするのが一般的ですが、それぞれの地域や家庭によって供え物に違いがあるので、食文化を通じても季節の移り変わりを感じられます。
食を通しても季節の変化を感じ、家族やご先祖様とのつながりを改めて考える機会として過ごしていきましょう。