年末年始が近づいてくると、「何か手土産を持って行ったほうがいいかな」「どんなものを選べば喜んでもらえるんだろう」と、そわそわした気持ちになることはないでしょうか。
せっかく持って行くなら、相手に負担をかけず、素直に「うれしい」と受け取ってもらえるものにしたいですよね。
そんなときによく名前があがるのが、食べたり使ったりすると手元に残らない「消え物」の手土産です。
お菓子や飲み物、タオルや日用品など、日々の中で自然と使えるものは、相手の好みが分かりきらなくても選びやすく、「気をつかわせすぎない贈り物」として重宝されています。
この記事では、年末年始の手土産に消え物がよく選ばれる理由や、お年賀との違いなどの基本的なマナーにくわえて、実家・親戚・職場など相手別の選び方や、予算の目安、手渡しするときの振る舞いまでをまとめました。
年末年始の手土産に「消え物」がよく選ばれる理由

食べたり使ったりすると自然となくなっていく「消え物」は、相手の負担になりにくく、気軽に受け取ってもらいやすい手土産として選ばれることが多いです。
そもそも「消え物」とはどんなものなのか、年末年始の手土産として好まれやすい理由や、縁起面のお話もふくめて整理していきます。
そもそも「消え物」ってどんな手土産のこと?
「消え物」という言葉は、食べたり、飲んだり、使ったりすることで、形としては手元に残らないものを指します。
たとえば、お菓子やお茶、コーヒー、調味料、ジュース、入浴剤、タオル、洗剤など、日常生活の中で消費していくものが代表的な例です。
もらった相手が「どこに置こうかな」「インテリアに合うかな」などと悩まずにすむのが、大きなポイントですし、好みが多少違っても、家族で分けて食べたり、人におすそわけしたりしやすいので、「使い道に困らない贈り物」として重宝されます。
高価な置き物や趣味性の高い雑貨よりも、気軽に受け取りやすく、「かえって気をつかわせてしまうかも」という心配も少なくて済みます。
このように、消え物は特別なものではなく、日常にとけこみやすい、やさしい手土産と言えます。
年末年始の手土産は消え物が主流と言われる背景
年末年始は、家族や親戚が集まったり、お客さんが来たりと、家の中がにぎやかになりやすい時期です。
そのぶん食べ物や飲み物も増えますが、同時に、食器棚や収納もいっぱいになりがちです。そんな中で、消え物の手土産は「使えばなくなる」という気軽さがあり、相手の家のスペースを長い期間占領しません。
また、年末年始は何かとお金もかかる時期なので、「普段は買わないちょっといいお菓子」や「少しだけ贅沢な調味料」のような消え物は、もらうと素直にうれしいと感じる方が多いです。
職場など大人数の場でも、個包装のお菓子やドリップコーヒーなど、みんなで分けやすい消え物は配りやすく、誰か一人に負担が集中しないのもポイントです。
こうした理由が積み重なって、「年末年始の手土産=消え物」が主流として定着してきたと考えられます。
実家や親戚・職場でも消え物が喜ばれやすい理由
実家や義実家に行くときの手土産は、「すでに食べ物がたくさんあるかもしれない」「お皿やグラスも十分あるだろう」と想像しながら選ぶ方が多いと思います。
そのような場面でも、消え物なら冷蔵庫や食品棚に一時的に置いておけばよく、食べきればスペースも元どおりになるので、もらう側の負担が軽くなります。
親戚の集まりでは、年齢や好みがバラバラなことも多いですが、個包装のお菓子や、小分けになった飲み物、みんなでつまめるおつまみなどは、重宝されます。
職場への挨拶でも、ずっと残るような物よりは「お疲れさま」の気持ちを込めて配れるお菓子や飲み物のほうが、受け取る側も気軽です。
「どう使ったらいいのだろう」「ずっと置いておかないと悪いかな」と悩ませずに済むのが、消え物の大きな魅力で、多くの場面で選ばれやすいのです。
消え物が持つ縁起の意味と、気にしすぎない付き合い方
消え物には、「あとに残らない」「長くとどまらない」といったイメージから、昔は「縁起が悪いのでは?」と感じる方もいたようです。
一方で、「使ってしまえばスッキリする」「新しい年に向けてため込まずに回していく」といった、前向きな考え方もあります。
最近では、お祝いごとや感謝の気持ちを伝える場面で、むしろ消え物が好まれることも多く、「気軽に受け取ってもらえる」「生活の中ですぐに役立つ」という点が重視されがちです。
たとえば、年末年始に甘いものが続くなら、日持ちする調味料や、少し良いお茶にしたり、甘いお菓子が好きな家族が多ければ、華やかな焼き菓子にしたりと、相手の様子に合わせて選べば、十分に心のこもった贈り物になります。
縁起については、「昔からこう言われることもある」くらいの知識として頭の片隅に置きつつ、いちばん大切なのは相手が受け取りやすいかどうか、という点だと考えると気持ちがラクになります。
送り手も受け取り手も、楽しく気楽な気持ちでいられるように、ほどよい距離感で縁起との付き合い方を選んでいけると良いですね。
年末年始の手土産とお年賀の基本マナー

この章では、お年賀とお歳暮の違い、渡すタイミングや期間の目安、のし紙や表書き、金額の感覚などをみていきましょう。決まりというより「こうしておくと無難だよ」という目安として読んでみてください。
お年賀とは?お歳暮とのちがいと年末年始ならではの意味
お年賀は、年が明けてから、新年のあいさつと一緒にお渡しする贈り物のことを指します。
年末にお渡しする「お歳暮」とは、タイミングや意味合いが少し違います。お歳暮は「一年間お世話になりました」という気持ちを伝える年末のご挨拶で、お年賀は「今年もどうぞよろしくお願いします」という新年のご挨拶にあたります。
どちらも感謝の気持ちを表すものですが、カレンダー上の時期が違うため、呼び方やのしの表記も変わります。年末年始の帰省やあいさつまわりで、年が明けてから持って行く場合は、お歳暮ではなく「お年賀」と覚えておくと分かりやすいです。
手土産・お年賀を渡すタイミングと「いつまでに渡すか」の目安
お年賀と呼ばれる贈り物は、一般的に「松の内」と呼ばれる期間中に渡すのがよいとされています。
松の内は、関東では1月7日ごろまで、関西では1月15日ごろまでとされることが多く、この間に新年の挨拶をかねて訪問するイメージですが、実際にはお互いの予定もありますので、この期間を少し過ぎてしまったからといって、気にしすぎる必要はありません。
年末に帰省する場合は、その時点では「年末の手土産」として持っていき、新年になってから改めてお年賀として伺うご家庭もあります。
訪問のタイミングは、事前に連絡をして先方の都合を確認したうえで、当日は玄関先や居間など、落ち着いて挨拶できるタイミングでお渡しすれば十分ていねいです。
あくまで目安として「年明けから松の内の間」を頭に入れておきつつ、現実的にはお互いの生活リズムに合わせて柔軟に考えると良いでしょう。
のし紙や表書きの書き方と、付けるか迷うときの考え方
のし紙は、贈り物に「これはあいさつの品ですよ」という気持ちを添える役割を持っています。
年末年始の贈り物の場合、水引が紅白で何度でも結び直せる「蝶結び」のものを選ぶのが一般的です。
表書きは、お年賀として新年に持っていく場合は「御年賀」、少し時期がずれて新年の挨拶の意味を込めるときは「御年始」として、名前を書く位置は、表書きの下に差出人の名字を中央に書く形がよく使われます。
ただ、近年はシンプルなラッピングだけで済ませることも多く、親しい友人やカジュアルな関係であれば、のし紙を付けずにかわいく包んだ手土産でも十分な場合があります。
悩んだときは「先方との距離感」や「場の雰囲気」を基準にすると考えやすいです。かしこまったご挨拶ならのし紙を付け、気軽な集まりならリボンシールやシンプルな袋だけ、といったように、相手が受け取りやすい形を思い浮かべて選んでみてください。
年末年始の手土産の金額相場と「高すぎない」消え物の選び方
年末年始の手土産やお年賀の金額は、一般的に「無理のない範囲で、相手に気をつかわせない程度」が目安とされています。
たとえば、親しい友人やご近所への手土産なら、1000円前後から2000円程度のギフトが選ばれることが多いです。
実家や義実家など、家族で囲んで食べる場であれば、少しボリュームのある2000〜3000円程度の詰め合わせを選ぶ方もいます。
仕事関係や取引先の場合は、職場の慣習にもよりますが、3000円前後を目安に「高価すぎず、かといってある程度見栄えがするもの」を選ぶことが多いようです。
ただし、あくまでこれらは目安であり、相手との関係性や自分の状況によって「今年は控えめに」「今回は少し奮発しよう」など調整してかまいません。
消え物を選ぶときには、金額だけでなく「人数に対して十分な量か」「日持ちはどれくらいか」「包みの見た目はどうか」も合わせて見ると、同じ予算でも満足度の高い手土産になりやすいです。
相手別|年末年始に喜ばれる消え物の選び方

同じ年末年始の手土産でも、実家に持って行くものと、職場に持って行くものでは、ふさわしい中身や量が変わってきます。
こちらでは、実家・義実家、親戚や友人、仕事関係、一人暮らしや年配の方など、相手別に消え物を選ぶときの考え方の目安を考えていきます。
実家・義実家への手土産にぴったりな消え物
実家や義実家への手土産は、「みんなで囲んで楽しめるかどうか」を意識して選ぶと失敗が少なくなります。
- 箱に入った焼き菓子の詰め合わせ
- 家族で分けやすい和菓子
- 食卓に出しやすいハムやソーセージ
- 少し贅沢なジュースセット
などは、年末年始の食卓をさりげなく豊かにしてくれます。
お酒を飲む方が多いご家庭なら、おつまみになるナッツやチーズ、珍しい味のスナックなども喜ばれやすいです。
大切なのは、高級かどうかよりも、「一緒に食べる時間が楽しくなりそうか」という視点です。
親戚や友人・子どもがいる家庭に向く消え物
親戚の集まりや、子どもがいる友人宅に持って行く場合は、「年齢の幅があること」と「アレルギーや苦手なものがあるかもしれないこと」を意識しながら選ぶと安心です。
- 個包装のクッキー
- マドレーヌ
- ひと口サイズのチョコレート
などは、大人も子どももつまみやすく、残った分も少しずつ楽しんでもらえます。
ジュースやココアのセットなど、子どもがよろこぶ飲み物も、寒い季節にはぴったりです。
甘いものばかりになりそうなときは、小分けになったおせんべいやおつまみを組み合わせると、バランスが取りやすくなります。
もし相手と気心が知れていれば、「子どもたち、何が好き?」と事前に聞いてしまうのも一つの方法ですし、渡す時も「みんなで食べられるものにしたよ」と渡せば、気楽な雰囲気で受け取ってもらいやすいです。
取引先や仕事関係にふさわしい上品な消え物とマナー
取引先や仕事関係の相手に持って行く場合は、少しきちんと感のある、落ち着いた印象の消え物を選ぶと安心です。
- 個包装の焼き菓子の詰め合わせ
- 小分けのおせんべい
- コーヒーや紅茶のセット
- オフィスでも分けやすいティーバッグ
- スティックタイプの飲み物
などが挙げられます。
箱のデザインも派手すぎないものを選ぶと、ビジネスの場にもなじみやすくなります。
持って行くときは、外袋から箱を出し、のし紙が見える状態で両手でお渡しするのが一般的です。
「皆さまで召し上がってください」といった一言を添えると、丁寧な印象になります。
会社によっては、個人の手土産を辞退している場合もあるので、心配なときは事前に確認しておくと安心ですし負担にならないよう「気持ちだけ受け取ってもらえる」ような品を意識して選びましょう。
一人暮らしや高齢の方など少人数の家に合う消え物
一人暮らしの方や、年配のご夫婦だけで暮らしているお宅に持って行く場合は、「量よりも、無理なく食べきれるかどうか」が大事なポイントになります。
大きな箱入りのお菓子より、小分けになったセットや、少量で質の良いもののほうが喜ばれることも多いです。
- 少人数向けの焼き菓子詰め合わせ
- 少し良いジャムやはちみつ
- カップスープやフリーズドライの味噌汁
などは、日々の食卓にさりげなく彩りを添えてくれます。
温かい飲み物が好きな方には、スティックタイプのスープや飲み物のセットも便利です。
また、冷蔵や冷凍が必要なものは、「冷蔵庫の空き具合」を想像しながら選ぶとよいでしょう。「少しずつでも楽しんでもらえそうか」「保存がむずかしくないか」をイメージしながら、相手の暮らしぶりに合いそうな消え物を選んでみてください。
地域ごとの年末年始の手土産のちがいと選び方のヒント
年末年始の手土産は、地域ごとの習慣や、昔から大切にされてきた味によっても少しずつ雰囲気が変わります。
ある地域では昔ながらの和菓子店の詰め合わせが定番だったり、別の地域では洋菓子やバームクーヘンがよく選ばれていたりと、「その土地らしさ」が手土産に表れることも少なくありません。
自分の住んでいる地域から別の場所へ行くときは、地元らしさのある消え物を選ぶと、ちょっとした旅行気分も一緒に届けられます。
迷ったときは、お店の方に「このあたりで年末年始の手土産に人気なのはどれですか?」とたずねてみるのも一つの方法です。地域ごとの違いを楽しみながら、「この人になら、どんなものを渡したらうれしいかな」と想像する時間も、手土産選びの楽しみのひとつとして味わってみてください。
予算別・ジャンル別で選ぶ年末年始の消え物手土産
手土産を選ぶとき、「だいたいどのくらいの金額にすればいいんだろう」「お菓子以外だと何があるかな」と悩むことも多いですよね。こちらでは、1000円以下でさっと渡せる気軽なものから、1500〜2000円台できちんと感を出せるものまで、予算の目安ごとにみていきますので、手土産選びの参考にしてみてください。
1000円以下で気軽に渡せる年末年始の消え物
ちょっとしたお礼や、ご近所へのご挨拶、ママ友同士の集まりなどには、1000円以下の気軽な手土産がちょうどよいことが多いです。
- かわいいパッケージに入ったクッキーやキャンディー
- 個包装のおせんべい
- ティーバッグが数種類入ったお茶のセット
などは、受け取る側も「気をつかわなくていいサイズ感」と感じやすくなります。
身近にあるお店の商品でも、期間限定の味や、少し特別感のあるシリーズを選ぶと「わざわざ選んでくれたんだな」という気持ちが伝わります。何軒かまわる予定があるときや、「ちょっとだけ気持ちを添えたい」という場面では、このくらいの価格帯でそろえておくと、自分も相手も気楽でいられます。
「値段をがんばる」のではなく、「相手が笑顔になりそうなちょっとした一品」を探すような感覚で選んでみると良いでしょう。
1500〜2000円台で「きちんと感」が出る手土産・お年賀
実家や義実家、親戚の家、仕事関係など、少しきちんとした場に持って行くなら、1500〜2000円台の手土産がバランスの良いラインと言われることが多いです。
このくらいの予算があると、
- 焼き菓子や和菓子の箱入りセット
- 紅茶やコーヒーの詰め合わせ
- ちょっと贅沢なドレッシングやオイルのセット
など、品ぞろえの選択肢がぐっと広がります。
箱やパッケージもしっかりしたものが多いので、見た目にも「きちんと選んだ感じ」が伝わりやすいのもポイントです。
人数が多い家なら、個包装がたくさん入ったものを、少人数の家なら少し質の良いものを少量、というように同じ価格帯でも量と中身のバランスを変えて選ぶと良いでしょう。
年末年始は何かと出費も重なる時期なので、自分の家計に負担がかかりすぎないように、無理のない範囲でこのあたりの価格帯を目安にしてみてください。
焼き菓子・和菓子など定番のお菓子のおすすめ
年末年始の手土産としていちばんイメージしやすいのが、焼き菓子や和菓子などのお菓子です。
焼き菓子は日持ちしやすく、個包装になっているものも多いので、人数が多い場でも分けやすく、少しずつ楽しんでもらえます。
マドレーヌやフィナンシェ、クッキーの詰め合わせは、年代を問わず受け入れられやすい定番です。
和菓子が好きなご家庭なら、どら焼きや羊かん、最中などの詰め合わせも良いでしょう。季節感のあるパッケージや、年末年始らしいデザインの箱を選ぶと、手土産を開けるときにちょっとした特別感が生まれますが、生ものは賞味期限が短いものも多いので注意しましょう。
甘いものが苦手そうな相手には、塩気のあるおせんべいやおかきの詰め合わせに変えるなど、相手の好みを少し思い出しながら選ぶのもおすすめです。
「みんなで一緒にお茶の時間を楽しんでもらえたらいいな」という気持ちを込めて、選んでみてください。
お酒・飲み物・調味料など食卓で使える消え物
お酒や飲み物、調味料なども、年末年始の手土産として人気の高い消え物です。
お酒が好きな方には、地元の日本酒やワイン、ちょっとめずらしいクラフトビールのセットなどを選ぶと喜ばれますし、お酒を飲まないご家庭や、小さなお子さんがいる家には、ジュースやノンアルコールのスパークリング飲料、ホットドリンクのセットなども喜ばれやすいです。
調味料では、少し良いオリーブオイルやドレッシング、鍋の素やだしパックなど、日常のごはんに使いやすいものが人気です。
「いつも買うものより少しだけ贅沢なもの」にすると、相手の負担になりにくい範囲で特別感を出せますが、冷蔵や冷凍が必要なものは、相手のキッチンのスペースや消費期限があるので、そこも考えて選ぶと安心です。
タオル・洗剤・キッチン雑貨など実用的な消え物
食べ物以外の消え物としては、タオルや洗剤、キッチン雑貨などの実用品も選択肢に入ってきます。
毎日使うタオルや、洗剤や食器用ソープ、キッチンペーパーなども、暮らしの中で確実に出番があるので、実用的な手土産として重宝されます。
- 自分では後回しにしがちなもの
- 自分では買わないけどあると便利なもの
は喜ばれることがあります。
ただ、香りが強い柔軟剤などは好みが分かれやすいため、無香料か、香りの説明が分かりやすいものを選ぶと安心です。
「あったら助かる」「ちょうど欲しかった」と感じてもらえそうな実用品をイメージして選んでみてください。
ちょっと贅沢で「自分では買わない」ごほうび系ギフト
「自分ではなかなか買わないけれど、もらったらうれしい」少し贅沢な消え物も、手土産としてぴったりです。
- 専門店のチョコレートや焼き菓子
- こだわりの素材を使ったジャムやはちみつ
- 香りのよいハーブティーのセット
などは、特別な時間を演出してくれます。
高級すぎる必要はなく、いつものお菓子より少しだけランクアップしたもの、いつもの調味料より少しリッチなもの、という感覚で選べば十分です。
「年末年始のひと休みに、よかったら楽しんでくださいね」とひと言添えながら渡すと、相手も気兼ねなく、自分のペースで味わってくれるはずです。
モノとしては残らなくても、「あの時のお菓子、おいしかったね」という小さな思い出が、心の中にふんわり残るようなごほうび系ギフトを選べると素敵ですね。
手渡しのマナー|気持ちよく受け取ってもらうために
年末年始の手土産を渡すときの立ち振る舞いや、袋から出すかどうかの目安、玄関先や部屋の中、職場などシーン別のひと言例を、できるだけかんたんにご紹介します。「こうしなきゃいけない」というより、「このくらいしておけば大丈夫」という気持ちで読んでみてください。
年末年始の手土産を渡すときの基本的な立ち振る舞い
手土産を渡すときは、まずあいさつと簡単なひと言を添えることが大切です。
玄関先であれば、コートを脱いでから、「本年もお世話になりました」「今年もよろしくお願いします」などのあいさつをして、落ち着いたタイミングで両手で手土産を差し出します。このとき、「皆さんで召し上がってください」「お口に合えばうれしいです」といった短い言葉を添えると、贈り物の意味が相手に伝わりやすくなります。
難しいマナー本を丸暗記するより、「感謝とごあいさつを言葉にして伝える」ことをいちばんに考えると、気持ちのこもった渡し方になります。
袋から出す?そのまま渡す?手土産の見せ方のコツ
手土産を紙袋やショップの袋に入れて持って行った場合、「袋から出して渡したほうがいいのかな?」と迷うことがあるかもしれません。
一般的には、相手の家や会社の中で渡すときは、袋から箱だけを取り出し、箱の向きを相手側に向けて両手で渡すのが丁寧な形と言われています。
空いた袋はこちらで持ち帰るか、「袋も一緒にどうぞ」と一言添えて渡す場合もあります。
ただ、玄関先で受け渡しだけサッと済ませたい場合や、雨の日などで袋から出しにくいときは、無理に出さず、袋に入れたまま渡しても失礼にはあたりません。「雨で濡れやすいので、袋のまま失礼しますね」と一言添えるだけでも印象は変わります。
職場では、荷物を持ち運ぶことも考えて、袋に入れたまま渡したほうが親切な場面もあります。状況に合わせて、「相手が受け取りやすい形はどれかな」と考えながら選んでみてください。
玄関先・部屋の中・職場など渡す場所別のひと言例
渡す場所によって、添えるひと言も少し変わってきます。たとえば、実家や義実家の玄関先では、「ただいま戻りました。今年もどうぞよろしくお願いします。みんなで食べてくださいね」のように挨拶と一緒に渡すと自然です。
部屋の中で落ち着いてから渡す場合は、席に着いて会話がひと段落したころに、「こちら、年末年始のおやつにでもどうぞ」といった言い方も良いでしょう。
職場では、担当の方やその場にいる方に向けて、「今年もお世話になりました。よろしければ皆さんで召し上がってください」と一言添えて渡すのがイメージしやすいと思います。
消え物の印象をよくするラッピングとメッセージ
年末年始らしいラッピングや手提げ袋の選び方、のしを付けるか迷うときの考え方、メッセージカードやひと言の添え方について、気軽に取り入れられる工夫をご紹介します。
年末年始らしいラッピングや手提げ袋の選び方
ラッピング
年末年始の手土産には、赤や金、白など、おめでたい色づかいのパッケージがよく使われます。
家族や親しい友人に持って行くときは、干支モチーフや華やかな柄の箱など、季節感のあるデザインを選ぶと、開けるときの楽しさも増します。
一方で、ビジネスの取引先や、少しかしこまった場にお渡しする場合は、落ち着いた色合いの包装紙や、無地に近いシンプルなデザインのほうが安心です。
紺・グレー・ベージュなど控えめな色味に、「御年賀」ののし紙を掛けるだけでも、きちんとした印象になります。
手提げ袋
手提げ袋は、贈り物のサイズに合ったものを選ぶことで、持ち運びもしやすくなります。
あまりに大きすぎる袋だと中身が動きやすく、小さすぎると窮屈に見えてしまうので、ちょうどよいサイズ感のものを選ぶと見た目もすっきりします。
お店で購入する際に、「取引先への年末年始の手土産にしたいのですが」「家族への手土産にしたいのですが」と一言そえると、シーンに合ったラッピングや手提げ袋を提案してもらえることもあります。
お店の方は慣れている方が多いので、ぜひ力を借りながら、相手を思い浮かべて選んでみてください。
のしを付ける場合・付けない場合の考え方
のしを付けるかどうか迷うときは、「いつ伺うのか」と「相手との距離感」を目安に考えると分かりやすくなります。
年末に伺う場合
まず、年末に伺う場合、きちんとしたお歳暮としてお渡しするなら、のし紙の表書きは「御歳暮」と書くことが多いです。「一年間お世話になりました」という気持ちを伝えるニュアンスが強くなります。
一方で、そこまで大げさなお歳暮ではなく、「年末のご挨拶として、ちょっとした手土産を持って行きたい」という場合は、表書きを「ご挨拶」とする方法もよく使われます。
マナー本などでは、年末の品に「粗品」と書く例も紹介されていますが、「自分の贈り物を少し下げて言う感じがして、あまり好きではない」という声もあるので、年末のご挨拶の手土産には「粗品」ではなく、「ご挨拶」と書いておくと、やわらかくおすすめです。
実際にのし紙をお願いするときも、「表書きは『ご挨拶』でお願いします」と伝えておくと安心です。
年始の挨拶に伺う場合
年が明けてから松の内のあいさつに伺う場合は、「御年賀」と書かれたのし紙を使うのが基本です。「今年もどうぞよろしくお願いします」という新年のご挨拶の形になります。
少し時期がずれてから伺う場合は、「御年始」とすることもありますが、迷ったときは、お店の方に「この時期ならどの表書きがよいですか?」と相談してみると、今の風習に合った書き方を教えてもらいやすいです。
のしを付けない場合でも、「年末のご挨拶に」「新年のご挨拶に」とひと言添えながら渡せば、十分に気持ちは伝わります。
年末年始の手土産に関するQ&A(FAQ)

年末年始の手土産について、Q&A形式でまとめました。正解はひとつではないので、「こんな考え方もあるんだな」という気持ちで読んでいただければと思います。
Q. 「何がいい?」と聞かれたときのやんわりした答え方
相手には「気をつかわなくて大丈夫だよ」という安心感を伝えつつ、自分も本当に助かる範囲を伝えられると楽です。「お気持ちだけで十分です」「もし迷ったら、みんなでつまめるお菓子があると嬉しいです」など、ふんわりした希望を添えると角が立ちません。
Q.手ぶらで行ってしまったとき・持ちきれないときの考え方
事情があって手土産を用意できなかったときは、「今日は手ぶらですみません。また改めて持ってきますね」と正直に伝えれば十分です。あとから小さな消え物を渡したり、次に会うときにお礼をするなど、自分が無理なくできる形で気持ちを補えば大丈夫です。
Q.食べ物以外の消え物でも大丈夫?避けたほうがよいとされるもの
タオルや洗剤など、毎日使える実用品なら食べ物以外の消え物でも問題ありません。ただし、香りが強すぎるものや、好みが大きく分かれそうなものは避けたほうが安心です。迷ったときは、シンプルな日用品か、お菓子・飲み物といった無難な消え物にしておくと、受け取る側も使いやすくなります。
まとめ|「消え物」で気持ちが伝わる年末年始の手土産に
年末年始の手土産は、「高級なものを用意しなきゃ」とがんばりすぎなくても大丈夫です。
相手の家族構成や暮らし方を少し思い浮かべて、「これなら気軽に受け取ってもらえそう」「日常の中で使ってもらえそう」という消え物を選べば、十分に気持ちは伝わります。
年末は「ご挨拶」や「御歳暮」、年始は「御年賀」など、時期に合った表書きを選びつつ、渡すときには「いつもありがとうございます」「よろしければ皆さんでどうぞ」とひと言そえるだけで、あたたかい印象になります。
この記事でお伝えしてきたように、金額の目安やマナーはあくまで「参考のひとつ」です。
お渡しした物が、相手の年末年始のひとときを、ほんの少しあたたかくしてくれますように。
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